画家は物質に秘められた色の純粋な作用を理解することができません。例えばシアン・ブルーの中の青、朱色の中の赤など。
なぜならば色は感覚世界における一般的な現象であると同時に、魂世界への扉でもあるからです。
瞑想するという意味は、芸術的な作用に目を向けるだけでなく、ことさら探究するためにこの魂世界に参入するということです。
このスクールで行うエクササイズは、このような目的のために選ばれています。つまり魂の世界の出来事と、そこに存在するものの正確な知識へ、学び手を導くという目的です。
ここでは各々の色が、四大元素界と呼ぶこの世界への特別の乗り物です。それぞれの色は感情の特定のニュアンスを表し、それはまた精神界への道を開きます。このようなエクササイズを行うと、オーラと呼ばれる色達と共に、人間の周囲を織り成す元素的な色とより直接つながる能力を養うことができます。オーラの色は、人の意志、感情、思考が濃縮したものであり、人体の周りを囲んでいます。
しかしそれはカラー瞑想のほんの一端です。色彩存在に対する意識がますます磨かれるなら、芸術や実用面において色をより確実に生かすことができるようになるでしょう。
ちょっとした例を挙げてみます。色に対する上達した感覚を持つ人が新しいレストランを開いたら、テーブルに緑のクロスを置くことは、おそらくその色の特殊な性質ゆえにないでしょう。
丁度その正反対の色のテーブルクロスなら、顧客の食欲をそそってくれるでしょう。つまり赤味がかった色です。
そのようなことがこのスクールの目指すところです。適切なステップを踏みながらエクササイズを行っていけば、霊的次元において、皆さんが色彩との、マスターのごとき確実な関係を築いてゆく助けとなるでしょう。
カラー瞑想スクールは、上に掲載した色環(と言っても本当には円でありませんが、)を観察するところからはじめます。
私達はこの色環を、これから行う全ての瞑想作業において「色の結び」と呼ぶことにします。
このような絵は自然にあるものの像ではありえません。それは長年にわたる超感覚的リサーチの成果であり、それが一つの絵柄として凝縮したものですから、魂を開くのに相応しいものです。
それは瞑想のために描かれた絵とか曼荼羅と同じような働きをします。
したがってそれを学ぶ人が、その絵柄に関する様々な側面を発見しながら超感覚的世界へ参入するのを可能にする力を持っています。
とりわけ重要になるのは探究的な態度です。
そのような態度を観察者は初期の段階から、絵柄の特殊な形や色の並びに思いを巡らしつつ、発達させていくことになります。
多段階にまたがるこのトレーニングの目的は、問の全ての答えが参加者自らによって見出されるということです。
そうすることによって、実習で描いた色の位置づけをご覧になれるでしょう。
カラー瞑想スクールは三つのレベル(クラス)に分かれていますが、皆さんは最初の段階から、ご自分自身のコーチとなるようにお勧めします!
まず、レベル1、2、3の、どのクラスから始めるかを決めて頂く訳ですが、それはこれまでに培ってこられた皆さんの技量いかんによります。
しかし、次のように考えて下さい。
マスターと言われる芸術家は、最も単純なエクササイズを決して侮らないであろうということです。なぜならば、そういうエクササイズにこそ、画材の最高の秘密を見出せるからです。
したがって、もし皆さんが必要な時間を見出せるのであれば、レベル1から始められることをご提案します。
皆さんの自由裁量にお任せするために、カラー瞑想スクールの3つの段階について、ここに手短にお伝えします。
◇2〜3色を使った12の基本(瞑想)エクササイズを、シリーズで行います。
◇レベル2における12のエクササイズと瞑想は、レベル1で用いたのと同じカラー・コンポジションを紹介します。
しかし今回のエクササイズでは、
色とモチーフがいかに霊的に結びついているかということが、本レベルでの課題となり、そこから新しい種類の瞑想がはじまります。
◇レベル3における12のエクササイズと瞑想は、レベル1と2で取り扱わなかった様々なモチーフを紹介します。
''レベル2と同じように、色とモチーフがいかに霊的に結びついているかということが、本レベルでの課題となります。”
◇レベル4は、「色の結び」を(水彩やクレヨンで)描くにあたっての秩序だったアドバイスとなります。
この実習は、レベル1と2で行ったエクササイズに基づきながら、幾つかのステップに分けて行います。
瞑想用のテキストは、
この段階になると、「結び」はそのあらゆる深遠さと可能な次元に
おいて、一つの宇宙的な姿であることが明らかになります。
色の特定な知識を各レベルで学んでいきます。
レベル1では色と色の関係性を、そのひびき合う力を観察することによって学んでいきます。どの色がどの色と「ひびき」合い、それをどうやって好ましいものにしていくか、などが課題となります。
レベル2では色の創造的な力が明らかになるでしょう。この力を使ってモチーフを描くことを学びます。
レベル3は宇宙存在としての色へ理解を開くことを達成する段階です。色はどのように人間の本質と関わるのでしょう。あなたが扱おうとするモチーフに相応しい色を、確実に選択することを学びます。
このトレーニングは色彩と共に作業したり、ご自分の仕事の分野で色彩を導入する必要のある方には、どなたでも特にお勧めします。
プロフィールで述べたように、このトレーニングは、ゲーテ的な色彩理解への道と、ルドルフ・シュタイナーの絵画活動への提言が元になっています。
生徒の皆さんの中の幾人かは、すでに、このバックグラウンドを学ぶ努力をされており、そのための助けとなるのではないかと感じていらっしゃることでしょう。
できる限り早急に、このトピックへの特別オンラインコース:『色環の歴史にみる色彩の理解』をご提供いたします。
それは、ゲーテの色彩論(最終部)より始まり、現在のこのスクールの展望へかける橋となるでしょう。
ご連絡はこちら==>color-meditation@hotmail.co.jp
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